【インタビュー】New Single『calling』 / KIMERU

2.5次元ミュージカルの代表格とも言える作品『テニスの王子様』。そのアニメ版のエンディングテーマ「You got game? 」で歌手デビューを果たし、そして同作品のミュージカルでは初代・不二周助役で人気を博して以来、2.5次元の世界を牽引してきた内の一人・KIMERUが、今回『シティ情報くまもと』に初登場。数々の舞台、ミュージカルに引っ張りだこの彼を、地元・熊本の『Cafe SWITCH』でおもてなし。人気TVアニメ『遊☆戯☆王VRAINS』の新オープニングテーマとなった最新曲『calling』について話を伺った。

 

Profile / 熊本県出身の歌手および俳優。2001年にアニメ『テニスの王子様』のエンディングテーマ「You got game? 」にて歌手デビュー。以来、シンガーとしてだけでなく、多くの舞台やミュージカルでハイブリッドな活躍を見せている。7/10に人気TVアニメ『遊☆戯☆王VRAINS』の新オープニングテーマとなる、NEWシングル『calling』をリリースした

また、『シティ情報くまもと7月号』の誌面では文字数の都合により、残念ながらお届けできなかったインタビューの模様を『KUMAMACHI NAVI』ではすべてお見せします!(内容は文字数の都合により一部改変しています)

 

もし自分が主人公を演じるのであれば、
と想像して、歌詞に想いを詰め込みました。

 

ーまずは地元・熊本にまつわる話を伺いたいと思います。こちらの『Cafe SWITCH』は12年前にオープンされたそうです。KIMERUさんはもうその頃には上京されていたんですよね。
KIMERU:2001年12月に「You got game? 」でデビューして、その翌春に上京したので、ちょうど入れ違いくらいですね。
ー学生時代によく行かれていたお店やスポットはありますか?
KIMERU:中心街はよく通っていました。今は閉店してしまいましたけど、『マツモトレコード』にもよく行っていました。あと、『シャバダバー』に高校生時代はよく足を運んでいました。そこでバイトをされていた方が、今は『Going Out』というバーを経営されていて、熊本に帰った際は足を運んでいます。実はそのオーナーが、僕の「KIMERU」の名前の由来となるヒントをくれた方で。僕が悩んでいた時に、「人生のゴールを決めろ! 」って言ってくれた方なんです。そこから「KIMERU」という名前を取りました。そのことは僕のファンの方にも伝えてあるので、そのお店には皆よく行かれるみたいです。
ー地元の方とお会いすると、今でも熊本弁が出ることはありますか?
KIMERU:ありますよ!なので困っています(笑)。舞台の場に戻ると「訛ってるよ」と言われるので、「あれっ?」と焦ります(笑)。

 

ーとても意外でした(笑)。それでは、最新曲についてお話をお伺いしていきたいと思います。7/10にリリースされた「calling」では作詞をされていますが、曲に込めた想いを改めてお聞かせください。
KIMERU:制作当初から『遊☆戯☆王VRAINS』のオープニング曲になるということが決まっていたので、キャラクター目線での気持ちや、キャラクターへの熱い想いを詰め込んでいます。このアニメのためだけに詞を書きました。

ー「OVERLAP」と「go forward」に続いて、遊戯王のテーマ曲としては3回目の起用となりますが、ファンの方々からも「待っていました! 」という声が多く上がっているようですね。
KIMERU:いやぁ、もうありがたいですね。「OVERLAP」からももう15年程経つので、その時も漫画を全巻読破して作詞に挑んだことから、遊戯王ファンの方からもありがたいことに「神曲」と言っていただいたりと好評でした。そして昨年、約14年ぶりに「go forward」を歌わせていただくことになって、その頃から『遊☆戯☆王VRAINS』がアニメ先行となったんです。なので、その先の物語を聞いて、ネタバレを歌詞の中に少し盛り込みました。
でも今回、「calling」を制作する際は、先の話は僕にも秘密にされていたんです! それなら、キャラクターへの想いを僕なりに書こうと方向転換して詞を書きました。もし自分が主人公を演じるのであれば、こういう気持ちなんだろうなぁという想像も含めています。
ー「calling」の歌詞を拝見すると、嵐の中から視界が開けていき、世界が広がっていくような様子が窺えました。
KIMERU:そうですね。もともと遊戯王に関しては「闇」がテーマになっていて、「光」と「闇」の対比、そして遊戯王はよく裏切りがあるので(笑)、物語中の人間関係や仲間への強い想いなどを込めました。前回の「go forward」を作詞した際は、僕の中で「命」をテーマにしていたのですが、今回は「仲間」をテーマにしています。もともと主人公が、一人で動くタイプのキャラクターだったんですけれど、今は仲間と一緒に行動するようなタイプに変わったので、そういう“仲間に対する想い”を軸にしました。
「calling」というタイトルは「仲間を呼ぶ」という意味合いもあるし、「召喚」(デュエルの時)の「calling」とも掛けているんです。色々な意味で「calling」って響きがいいなと思って。一番最初にタイトルを決めて、そこから歌詞を書きました。
ータイトル先行だったんですね。
KIMERU:はい。それで曲も「calling」という呼びかけから始まるような作りにしました。

 

 

ーそして今回も、Yocke(ヨッケ)さんが作曲・編曲をされていますね。
KIMERU:今回は最初から、Yockeさんが作曲と編曲をされることが決まっていました。前作の「go forward」の時は、Yockeさんの作曲・編曲は決まっていて、それを誰が歌うかが決まっていなくて、後から僕が歌うことが決まったんです。今回はYockeさんと僕が担当することが決まった状態で制作が始まりました。前回は、誰が歌うか分からない中で作曲をされていたんですけれど、今回は僕が歌う前提でYockeさんが作ってくださったので、よりロック感が出ていて、僕に合っている曲なんだろうなと勝手に思っています。
また今回は、カップリング曲「Raise your flag」の作詞作曲もYockeさんにお願いしました。前回のカップリング曲もYockeさんに作曲していただいて、作詞は僕が担当したんです。ただ、僕はYockeさんのセンスがとても好きなので、「Yockeさんが作詞したものを歌ってみたい」という想いから、今回のカップリング曲「Raise your flag」に関しては、当初僕が作詞をする予定だったのですが、Yockeさんにお願いしました。僕は常日頃「夢は言葉にした方がいいよ、叶いやすくなるから」とファンの方々にお話しているんですけど、その想いをテーマに書いてほしい、という希望を伝えて。その想いが「君の旗を掲げろ」「夢を掲げろ」というタイトルに反映されているので、ライブでは皆さんの想いを込めて、タオルなどを振り上げてもらいたいなと思っています。
ー背中を押してくれるというか、一緒に引っ張って行ってくれるような印象を受けました。
KIMERU:前回の「go forward」も「前へ! 」という想いを込めた曲で、今回は「仲間と一緒に、もっと前へ」という想いを込めて「calling」を書きました。そして「Raise your frag」は「さらに前へ! 」、「みんなで先へ行こうぜ」と。僕がリーダーとして先頭にいる、引っ張って行くような印象を受けるのは、そういうところからきているのかなと思います。
ー今回リリースされた2曲は、いずれも「仲間」が軸にあるんですね。
KIMERU:この2曲に関しては「仲間」と、さらに「前へ進む」ということがカギになっています。時代(年号)が変わって、怖い面もワクワクする面もあるけれど、「変わる自分を恐れるな」というか。僕自身も2年前に、16年間在籍した事務所を移籍したのですが、とても勇気が必要でした。それでも今では変わって良かったと思います。そんなことも踏まえて、今回の2曲には「変わっていくということは、大変なこともあるだろうけど、先へ進んで行こうぜ」という僕の強い想いも含めています。
ーご自身の環境や心境の変化というところも、反映されているんですね。そして「calling」はすでに『遊☆戯☆王VRAINS』で放送されていますが、ファンの方々からの反響はいかがですか?
KIMERU:発売記念に開催した握手会にもデュエリストの方々が来てくださって、「作品に対して真摯に向き合って、作詞してくださってありがとうございます」と逆に向こうからお礼を言ってくださる方が多かったんです。「ありがとう、これからも遊戯王共々よろしくね」とお話ししました。僕の方が本当に感謝したいくらいなんですけど。
ーお互い感謝し合う、素敵な関係ですね。
KIMERU:僕は熊本に住んでいた頃からアニメが好きだったので、こだわりたい部分もあったんです。その想いがちょうど、遊戯王ファンの皆さんとリンクしている部分があったのかなと。アニメのタイアップは決まっていても、そのアニメをそこまで意識しないような楽曲も多い中、今回は“The アニソン”という印象と、カッコ良さの中間を取りました。「カッコ良くありたい、でも『遊☆戯☆王VRAINS』の世界観をガッツリ入れたい」というさまざまな葛藤を抱きながら作詞しました。
ーたしかに、アニメを知らない方もスッと聴き込めるような印象です。
KIMERU:「カッコ良い曲だな」と思ってもらえるだろうし、『遊☆戯☆王VRAINS』を知っている方々は歌詞を見て、「ハッ! 」となってくれると思います(笑)。

 

ーまた、先ほどの作曲の話に戻りますが、最初に「calling」のメロディを聴いた時は、どんな印象を受けましたか?
KIMERU:もう純粋に「カッコ良い! 」という感想と、「どうしよう! 」というプレッシャーがありました(笑)。「どう歌おうかなぁ」という迷いもありつつ…。

今回は物語に関する前情報が何も無かったので、今回は物語に関する前情報が何も無かったので、当初、1番は「闘い」をテーマに、2番は「仲間」をテーマにして書いていました。そうしたら、プロデューサーさんに「闘いはいいです」と言われて(笑)、「1番の歌詞はすべて消して、2番をメインでお願いします」ということで、2番の歌詞を1番に移動して、新たに3番目の歌詞が2番になったんです。すると「Dメロに書いてあることが、僕が一番言いたいことなんだよね」とプロデューサーさんに言われたんです。なので、全く譜割りが異なるDメロを、今の1番のサビに持ってきました。音の数が決まっているので、言いたくても譜割りにハマらないこともたくさんあって。類語辞典を引いて、同じ意味の違う言葉を探したりしました。日本語の良いところって、ルビ(フリガナ)を打てることだと思うんです。なので、そこで言葉遊びをしています。音で聴くとこういう音だけれど、歌詞を見ると「こういう想いが込められているんだ! 」という発見があったり、厨二病的な遊びを入れています(笑)。僕が作詞したものは、結構ルビで遊んだものもあって、例えば「“思考”が見えない」と書いて「“キミ”が見えない」とか、『遊☆戯☆王VRAINS』がもし終わるとすれば、次のストーリーが始まるだろうなと思って、「新たな“ストーリー”」で「新たな“命”」としてみたり。「嵐」も「Data storm」というものが『遊☆戯☆王VRAINS』の物語中に言葉として出てくるので、そこで「Data storm(あらし)」と呼ばせてみたり。日本語ならではの遊びを取り入れています。
ーそんな制作秘話があったんですね!
KIMERU:最初はDメロに「出会いによって僕は変われたから、君を守りたいんだ」という意味合いの歌詞を入れていたんです。これをサビに入れてほしい、と希望をいただいて。「ちょっと待ってください、全然文字数違うんですけど! 」と慌てました(笑)。そこから頑張ってサビに持っていきました。それを踏まえて2番を作って。だから、幻の“1番”があります。もはや0番かな(笑)。
ーそれはいつか陽の目を見ることはありますか?
KIMERU:いえいえ、もう抹消しました(笑)。闘いメインの幻の“1番”。厨二病全開の歌詞が、本当は存在します(笑)。
ー聴いてみたかったです…! 今回の楽曲は、アニメの主題歌と決まっていたこと、KIMERUさんが作品を深掘りして研究されていたこと。KIMERUさんならではの視点から生まれた曲ですね。
KIMERU:『テニスの王子様』のミュージカルもそうですけど、原作ファンの方の作品に対する“熱”ってすごいじゃないですか。原作の無いオリジナル作品を舞台化する時は“敵”(反対者)はできないんですけれど、2.5次元の場合は敵にも味方にもなってしまうんです。僕は原作を、腫れ物に触るくらいデリケートな物だと思って扱っていて、アニメの主題歌ももちろんそうで、カッコ良い曲を書ければいいというものでもないと思っています。それは2.5次元という世界を経験しているからこそ思えるものでもあるし、もともと僕自身がオタクだったというのもあります。そういう前提があるからこそ、しっかりとこだわって、原作に携わる方にも納得していただいて、皆さんに「カッコ良い」と思ってもらえるような楽曲作りを毎回目指しています。
ーファンの視点も、演者の視点もすべて持っているKIMERUさんだからこそ出来ることですね。
KIMERU:約16年この世界で活動させていただいて、ありがたいことに熊本で培ったご縁もずっと繋がっていて。ある意味、このCDはこれまでの集大成ですね。色んな経験をさせていただいて、自分なりに導き出したのがこのCDです。
ー今後、熊本でライブをされるご予定はありますか?
KIMERU:やりたいですねー! 頑張ります!
ーお待ちしています! では最後に、熊本の皆さんにメッセージをお願いします。
KIMERU:熊本出身のKIMERU、頑張っておりますので、ぜひ応援よろしくお願いします!

 

(シティ情報くまもと2019年9月号本誌掲載)

 

[RELEASE]
◉発売中

New Single
『calling』
●株式会社ソニー・ミュージックマーケティング
通常盤1200円+税

Cafe SWITCH

住所

熊本市中央区上通町1-24 ビアーレビル1階
電話番号

096-354-7731
営業時間

10:00〜22:00(金・土曜・祝前日〜23:00、日曜〜21:00)
定休日

なし

駐車場

なし

カード

不可

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