【インタビュー】1st full album『「キョウカイセン」』/カノエラナさん

「聴くだけでライブに行った感覚を味わってもらえる、
さまざまな色のある曲が詰まったアルバムです。 」

’95年佐賀県唐津市出身。アニメをこよなく愛するシンガーソングライター。’15年より30秒弾き語り動画をSNS上に公開し、「30秒弾き語り動画の女王」として話題に。同年『「カノエラナです。」』でインディーズデビューを果たし、翌年’16年にメジャー1st mini album『「カノエ参上。」』デビュー。いま同世代を中心に支持を集める注目のアーティスト

2月7日(水)に1st full album『「キョウカイセン」』をリリースしたカノエラナさん。クールとキュートが共存するサブカル通の彼女は、飾らないありのままの想いを語ってくれました。

ーアニメがお好きだとお伺いして、今回は『熊本アニソンバー・ゲームとらい★あんぐる』にお越しいただきましたが、アニソンバーには普段行かれることはありますか?

初めて来ました。すっごいテンションが上がります。あまり表情とかには出ないのですが…(笑)ここのお店にはまたぜひ来たいですね。

ー熊本にはお仕事やプライベートで来られることはありますか?
お仕事で来ることもあるんですけど、小さい頃は阿蘇ファームランドとか家族に連れて行ってもらって、「あ〜牛乳だー!」って喜んでいました。

ー熊本でよく行くスポットは、そのほかにありますか?
そうですね。ドライブのような感じだったので、どこかに寄るっていう感じではなくて…
ーファームランドが目的地だったんですね。
景色がすごいな〜と楽しんでいました。車内でアニソンを聴きながら「うぉ〜!」ってテンションを上げていました(笑)
ーその頃からすでにアニソンが好きだったんですね!
はい。小さい頃から大好きです!

 

ー熊本に来られた際に、必ず立ち寄るスポットやお店はありますか?
アニメイトには必ず行きます!普通にお客さんとして行って、気づかれそうになったら「違う、違うんです…!」といった感じで。(フードをかぶる仕草で)コソコソと…推しがバレる!と思いながら逃げ切ります。
ー「カノエちゃん、アレ見てるよ〜!」みたいな(笑)
「あのキャラクター好きなんだ」とか言われたら恥ずかしいから、隠れつつ見ています(笑)

ーまた2月25日(日)にゆめタウン光の森で、フリーライブを行われるんですよね?
はい。今からとてもテンションが上がっています!

 

ー以前、14歳の頃に唐津の音楽祭でEGO-WRAPPIN’の『くちばしにチェリー』を唄われたと聞きました。今回のアルバムにも収録されている『恋する地縛霊』はどことなく曲調が似ているなと感じたのですが、影響を受けている部分もあるのでしょうか?

そうですね。もともとジャズっぽい感じというか、管楽器が使われていたり、ベースが響くような曲調が好きだったんです。でも、あまり自分のキャラや声質的にジャズっぽいのは合わないなと思って。今はロックの方向性になりつつあるんですけど、基本はジャズっぽいリズムが好きです。

ー他に影響を受けたアーティストはいますか?

THE BLUE HEARTSやJITTERIN’JINNとか…両親の影響で音楽を聴いていたので、結構昔の曲が多いかもしれないです。

ー最新アルバムに収録されている『地縛霊に恋をした』は、『恋する地縛霊』のアンサーソングとなっているんですね。

今回のアルバムを作成する時に、『恋する地縛霊』が入ることは決まっていたので、それなら、このアルバム内でこの2曲をくっつけたい、並べてあげたいという想いから作りました。どうしても、ちょっとでもハッピーエンドに…メリーバッドエンドみたいな感じなんですけど(笑)歌詞に登場する二人を引き合わせたいなという想いで並べました。

ーファンにはたまらない展開ですね!その他、アルバムの特に注目してほしいポイントを教えてください。
私の作る曲の曲調はすごく幅広くて、アコギを全然使っていない曲もあるし、しっとりと歌っている曲もあったり。すごく色々なところを彷徨っている、バラエティ豊かなアルバムになっていると思います。同じ曲調だと眠くなってしまうので、逆にそれがアルバム全体を通して聴く時に疲れないというか。アルバム一枚だけでも、ライブに行った感覚を味わってもらえる、さまざまな色のある曲を詰めようということで、今回のアルバムを作成しました。
ー歌い方も曲調に合わせて変えているんですか?
そうですね。基本的には全部変えて、もう少し若く歌おう!とか、もう少しスレた感じを出したり…
ーそういった技術は、福岡の音楽塾に通われていた時代に、培われたものですか?
基本は学校で、後は実戦で学んだことをこのアルバムでは生かしています。これまではライブをする機会がなかなか無かったんです。上京してからライブをするようになって、路上ライブや対バンライブをするようになるにつれて、練習と実戦が全然違うことに気づき、実戦だけでやっていかないと、意味がないなと思って。
ーもう場数を踏んでいくというか。月に何本くらいライブをされているんですか?
今はワンマンライブが多いので、月に1本あればいい感じなんですけど。これから先も、小さいところや路上ライブから全部やっていくので、風邪引かないようにやらなきゃなと(笑)あと、花粉がすごいくるから、気をつけなきゃなと思います。

ーこれまで、熊本でライブをされたりとかは?
カノエラナとしては結構来ていますが、もっとライブをしたいと思っています!熊本の方が、九州で特に反応がいいなと個人的に思っていて。
ーそれはライブだけでなく、SNSでも?
そうですね。すごい食い気味にみんな来てくれます(笑)それに「うぉぉ!」ってビビりながらも、すごくそれが嬉しいので。
ー全部受け止めてくれるんですね!(笑)

 

ー10〜20代の子が、カノエラナさんに憧れているイメージが強いです。
今ウェブラジオをやらせていただいているんですけど、届くお便りが全部年下で「じゅ、15歳の子が聴いてくれている…!」って驚いています。アニメの話しかしていないけど、大丈夫かなと(笑)曲だけではなく、アニメ好きという共通点から、ラジオを聴いてみたという人もいたり、ファッションが好きだったり、髪型を真似してみたとか、そういった入り口からきてくれる方もいます。色々なことを私自身も取り入れつつ、インドアながらも外に目を向けていかないとなと、最近思って来ました。
ーファンの方から逆に影響を受けたというか。
ファンのみんなが突っついてくるから、自分も頑張らなきゃなと。SNS発信ということもあり、ファンの方とは距離が近いので、その距離感は今後も変わらずにやっていきたいなと思います。

ー皆が憧れる、カノエさんのファッションのこだわりのポイントを教えてください。
基本的には黒しか着ないことと、和風の物が好きです。身近に売ってある羽織とか、古い物などすごく安いんですけど、着るとなぜか高く見えたり(笑)そういった物を取り入れたり、ロックな感じは崩さないようにしています。また、あまり女の子らしい服を着ないので、スカートは履いたとしても丈が長い物を履いたり。そういうこだわりはあります。
ー洋服はどこで買われることが多いですか?
東京でもちろん買うんですけど、地方に行った時など、「可愛いな」と思った物は、試着は特にせずに即決で買いますね。「これ好きだ!買いまーす♪」といった感じで。結構適当です(笑)でも、好きだなと思った物には一直線に行くタイプです。
ー熊本にもおしゃれなお店が近年増えてきています。
さっき通っている時に、お店がいっぱいあるなぁと見定めながら来ました(笑)落ち着いたらぜひ行きたいです!

 

ーカノエラナさんの曲は、歌詞が特徴的で、とてもユニークだなと思うのですが、どういった時に思う浮かぶことが多いんですか?
もともと、あまり外に出ないタイプというか、常に家に居てアニメやネットを見たりしているので、いざ外に出る時に入り込む情報がすごく多くて。それがすごく記憶に残るのですが、普通のことを普通じゃなく思えるところがあるんです。日常的なことで、友達から「ちょっと聞いてよー!」と言われて聞いた話をそのまま「いただきます!」っていう感じで曲に反映して、リリースした後にすごく文句を言われたりします(笑)「あの曲、私の話でしょ?!」とか。また、身近で起きたことをそのまま曲に取り入れているので、方言で言われたことは方言で書いたりとか。
ー方言を使った歌詞がとても可愛いな…!と思いました。
かっこつけることがどうしても出来ないので、別にいいのかなと。なよってしていてもいいかなという感じです(笑)
ー今回のアルバムも、等身大のカノエラナさんが反映されているんですね。
そうですね。アルバムに入っている曲は、19歳の頃に書いたものや、その前に作った曲も入っているんです。そこから20歳を超えて、今の22歳になって境界線を超えたりしたことや…
ー「キョウカイセン」は20歳という境界線を表しているんですね。
はい。あとは、今までとこれからの音楽の作り方の違いという境界線もあるし。また、「今日、戦います!」っていう「今日、開戦」の意味もあります。厨二的な感じがしますけど(笑)このアルバムは特に、自分の歴史を刻んでいけているところがあるので、初めての人でも聴きやすいというか「カノエラナって、こんな人なんだね」と思ってもらえる内容になっています。
ー名刺代わりになっているんですね。これまでのファンはもちろん、新規ファンも楽しめます。
これを聴いただけで、ライブに来た感覚を味わってもらえるので、ぜひ聴いてもらいたいです。
ードライブにも良さそうですね!
ずっと流していても、飽きないと思います!色々な音が入っているし、私自身が聴いていても「ナンジャコリャ?!」と思いながら(笑)毎回聴いています。自分の声の微妙な違いだったり、入っている楽器の音などを気にして聴いてもらえたりしたら嬉しいです。好きな曲を一曲だけずっと聴いてもらえるのも嬉しいし、それを常にSNS上で発信してほしいなと思います。「カノエのこの曲が良かった!」とか。
ーエゴサーチとかされるんですか?
基本的には”しなくなった”んです。一番最初はしていたんですけど、面倒臭くなっちゃうし、マイナスなことが書かれていたりすると、テンションが下がってしまうので。アーティストとしての「カノエラナ」は別人だと思ってやっているので、あまり気にしないんですけど(笑)。なので、「カノエラナ」が悪口を言われていても、私は別に関係ないわ!というスタンスではいるんですけど、やっぱりどこか頭に残っていて、曲を作っている時にちらつくんですよ。それがすごく嫌だから、エゴサーチするのをやめたんです。それでも、やっぱりライブに来てくれる多くの方は「この曲が良かった!」とか言ってくれます。そういった声や、Twitterのリプライなどで意見をいただくと、「なるほど、次はこうしよう」とか、そういったやり取りができるので、アーティストではあるけれど、ファンの方々と近い存在なんだなといつも実感しています。

ー最新アルバムにも収録されている「たのしいバストの数え歌」は、発想が特に面白いなと感じました。
これはふざけた末にできた曲です(笑)東京でハロウィンの日に、普通に電車に乗っていたんですけど、めちゃくちゃたくさんのゾンビが電車に乗って来たんですよ。血まみれのコスプレの人もいたり。上京したての頃は「うわっ、怖い!」となっていたんですけど、もう4年も東京にいると慣れてきました。その日は仕事終わりに電車内で、マネージャーさんから送られてきたスケジュールをスマホでスクリーンショットを撮っていたんです。その時、スクショの音がかなり大きくて、目の前にいたナースゾンビ姿の4〜5人のお姉さん達が「今撮られたんだけど(怒)」って言っていて、「撮ってないし、一応女なんですけどー!」って感じになって。その時、男の子っぽく見える格好をしていたのもあって、間違えられたんだろうなと。どんな人なんだろうと思って、電車を降りる時にちらっと見たら、すっごく胸が大きかったんですけど、パッドが見えていて…「ヤベェの見ちゃった!」となりました(笑)。思わず「ごめんなさい!」という気持ちになって、普段は駅から家まで15分かかるところを5分くらいで走って帰って、そのままギターを持って曲を作りました。
ー曲と歌詞は同時に作るんですね!
同時ですね。その時は「渚のエンジェ〜ル!」って叫びながら(笑)レコーダーに吹き込みつつ衝動で作りました。仕事の帰り道に作ったりもするので、他の曲も基本的にはそういう感じで作成しています。思い付いた時に、すぐに曲ができないと意味がないなと思っていて。メロディーなどもいじらずに、思い付いた時に出てきたフレーズをそのまま使っています。
ーそうやって等身大の作品が生まれていくんですね。
はい。本当に等身大です!
ーこれからカノエさんの曲を聴く人たちは、カノエさんの変化の過程を見届けていけますね。
物事の考え方も、どんどん大人になるにつれて変わると思うので、その時は変わったということを示せる曲を書けばいいと思うし、ずっと変わらないままなら、「変わらないな〜」って思える曲を書けばいいし。ありのままで生きていけば、曲は自然とできるなと思います。

 

ー最後に、熊本の皆さんへメッセージをお願いします。
毎回、九州シリーズではお世話になることが多くて、くまモンも大好きだし、毎回楽しみにしながら来ています。熊本に来た際には、ライブにも足を運んでほしいし、おすすめスポットなどがあればSNS上で、「ここが美味しいよ!」とか「ここが実はアニメの舞台で使われていたよ」とか、細かい情報でもいいので教えてほしいなと思います。
※シティ情報Kumamoto 2018年3月号本誌掲載

<RELEASE>
◉発売中
1st full album『「キョウカイセン」』
●ワーナーミュージック・ジャパン/通常盤【CD ONLY】WPCL-12822 ¥2,500+税
公式HP https://www.kanoerana.com/

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