【インタビュー】3rd Album『VECTOR』/BLUE ENCOUNT

「旅立ちの朝に見た景色や情景を思い浮かべて、
アルバムの最終曲『こたえ』の歌詞を書きました。」

Profile/熊本発・都内在住の4人組。2014年にEP『TIMELESS ROOKIE』でメジャーデビューして以降、数多くの夏フェスや年末イベントなど、いまや大型フェスには欠かせない存在。ライブのMCではのオーディエンスと一体になる熱血なパフォーマンスが話題のエモーショナルロックバンド

 

3月21日(水)にメジャー3枚目となるアルバム『VECTOR』をリリースしたBLUE ENCOUNT。

熊本出身のギターボーカル・田邊駿一さんが、当時ゲームコーナーがあり、学生時代によく訪れていたというゆかりのある『蔦屋書店 熊本三年坂』にて、当時を思い出しながら、地元にまつわるエピソードや新アルバムに込めた熱い想いを語ってもらった。

 

ープライベートを含めて、熊本に帰って来られることはよくありますか?
今日のキャンペーンで訪れたのが久々ですね。去年の秋頃に一度帰って来て、男友達5人くらいで阿蘇の温泉宿に行って、休みをすごく満喫しました。その旅行以来なので、プライベートでは久しく帰っていないですね。

ー帰って来られた際、よく行くスポットやお店はありますか?
帰って来たときに必ず行くのは、『文龍』(火の国文龍総本店)っていうラーメン屋さんです。昔からお世話になっていて、学生時代から行っていますし、デビューしてからはテレビのロケでも使わせていただいたり。店長さんもブルエンをすごく応援してくれている方なので、しょっちゅう遊びに行かせていただいています。
あとは、熊本の街並みが全部好きで、ただ普通に歩いているだけでも楽しいっていうのが魅力的だと思います。それから、どこだろうな…俺ね、模型店!エアガンがすごく好きで、エアガンを高校生の時からずっと集めているんです。『マルエス商事』さんっていう模型屋さんがあって、失礼ですけど(笑)「もうないだろう」と思って、去年行ったんですよ。そうしたら、むしろ内装がめっちゃ綺麗になっていました。
ーリニューアルされていたんですか?
そう。カフェみたいな感じの内装になっているんです。それで昔と変わらず、おばちゃんが切り盛りされていて。久々に見かけて、メチャクチャ嬉しかったですね。
ー上京しても変わらずに地元にあり続けると、ほっとしますよね。
本当にそうですね。あとは帰省した時に、実家近くの川沿いを散歩するのが好きです。久々に故郷に帰って来て、時間があるときには、当時通っていた通学路をもう一回歩くっていうのをやるんですよ。それがすごく好きで。小学校にも歩いて行ってみたりして、意外と遠い所に毎日通っていたなぁと。そう考えると、そこが毎回原点に帰るというか、戻る場所のような感じがしますね。
ーリフレッシュして、また東京に戻ると。
しっかりと気分が変わって、いいかなと思います。
あと、阿蘇は絶対に行くんですよ!阿蘇は昔から大好きでよく行っています。『めるころ』(南阿蘇 素材のみる夢 めるころ)っていうパン屋さんが大好きで、必ずそこには寄るようにしています。
ーひとつの目的地になっているんですね。
必ず行ってそこのパンを食べないと、やってらんないよ!くらいの気持ちです(笑)。
ーお気に入りのパンは何ですか?
お気に入りは…チーズの入ったパンがあるんですけど、それがすごく美味しくて。キッシュも美味しいんですよ。
ー季節の野菜が入っていたり…
そうです!そういうのがあったり、『めるころ』のチーズ入りのパンは、メチャクチャ美味しいです。
ー阿蘇にはドライブでよく行かれるんですか?
僕が免許を持っていないので、友達に毎回運転してもらっています。地元の友達に車を出してもらって。いつもお世話になっています(笑)
ーそういうプライベートの時に、曲が思い浮かんだりされることってあるんですか?
あります!僕はもう常に、どこにいてもパッと思い浮かんだらその場で曲を書きます。すぐにICレコーダーに口ずさんで吹き込むっていう作業を、高校生の時からしています。

ーそれでは、今回の新アルバムにかかってくるところでもお伺いしたいのですが、収録されている曲の要所要所で、故郷・熊本を離れて頑張って行くという決意が見えるような気がしました。制作される際、熊本に想いを寄せることも多かったりされるんですか?
アルバムの最後の『こたえ』という曲は、まさに上京して来た自分を重ねつつ、ちょうどリリースが、新しい進路へ進む人も多い時期だと思うんですけれど、旅立つ人に向かって書いたというのもあります。熊本を離れるときに自分がどう思っていたかとか、いま熊本に向けてどんなメッセージを発することができるのかなとか、考えて曲を制作したり。旅立ちの朝に見た景色や情景を思い浮かべて歌詞を書きました。
ー地元が熊本の人は、そういったところにも注目して聴いてみるとより楽しめますね。
僕自身が熊本生まれ、熊本育ちっていうのもありますし。曲中の細かい描写は、熊本に対してだけではないんですけれど、想いは熊本に寄せて作ったというのも大きくあります。特に『こたえ』は、九州のみんなと一緒に育てていきたい楽曲です。

ー今回のアルバムに込めた想いはどういったものがありますか?
今回は、最後の曲である『こたえ』が裏テーマにもなっています。常日頃目の前には、選択肢がたくさん転がっているじゃないですか。大人になっても、目の前の選択肢の中から何かを選ばないといけない時って、来たりするものですし。その都度、自分が選んだものが正しいと思っているんだけれど、選んだものをバカにしてくる人もいる。夢だったり、思想もそうだと思うんですよね。僕らが今やっている音楽でさえも、自分たちがカッコイイと思って作っていても、誰かにとっては「何だよこの曲」って思われることは、普通にあることなので。それは、音楽を作っていたり、絵を描いている人や作家さんもそうだと思います。でも結局は、誰かにバカにされようとも、自分はそれが正しいと信じるのであれば、それが絶対進むべき道だと思っていて。その道を『ベクトル』と表現しました。

ー本作でこれまでとは違う、新たにチャレンジされたところはどういった部分ですか?
このアルバムでは、新たな引き出しをたくさん出せた気がしています。特にその中でも、ここまで半径の狭い恋愛の歌詞を書いたことは初めてでした。特に、女性目線で描いたりした曲もあるので、自分でもドキドキしながら曲を書けた部分はありますね。
ー後半に収録されている「coffee, sugar, instant love」からの「77」への並びが、コントラストがすごくはっきりしていて、聴いていてすごく面白いです。
そうですね。そこは分かりやすく流れというか波を作った箇所ではあります。今回そういった意味でも、グッとフォーカスを絞って楽曲を制作できたなというのは、ブルエンとしては初めてだった気がします。割と今までは曲のテーマとして、もっと大きいところで話をしたいっていうのがあったんです。テーマがすごく壮大なものとかの方が、比重が大きかったんですよ。例えば、誰かの背中を押すための応援歌だったり。それよりは、たった一人の誰かに抱いている憎しみだとか愛だとか、そういった類のものを、今回描写できたらなと思っていました。そういう意味では、新たな一面を引き出すことができたと思います。

ー先ほどのお話に戻りますが、女性目線とか…実体験ではないと思うのですが、映画や小説がヒントになっていたりされるんですか?
全然ありますね!むしろ、自分の恋愛を描きたいんですけど、描いても全く面白くないので(笑)。カフェでお茶してプリクラを撮って…といった感じで、全然ドラマチックなものではなく…。僕は常日頃、色々な主人公を憑依させて歌詞を描くっていうのをやっているんです。ラブソングとか恋愛を扱う曲は、特にどの映画っていうわけではないですけれど、自分の中で一つの映画を作っている感覚だったり、小説を描いているような感覚で、あらかじめ歌詞を書く前に、「主人公はこういう人物で、何となくこういう生い立ちで」…とか自分でディティールを考えてから書き出すと、すごく楽に細かい情景描写ができることがあります。
ーもう本当に一つのシナリオを書くような…
まさにそうかもしれないです。

ーまた、アルバムをリピート再生したときに、最終曲の『こたえ』から始まりの『灯せ』にとても綺麗に繋がっているように感じました。それぞれ制作時期が近かったりされるんですか?
そうですね。アルバムに入っている曲自体も、14曲中12曲が新曲で。それもほとんどが11月中にできた曲なんですよ。『こたえ』も『灯せ』も11月にできた曲で、曲順はその時に意図していたわけではないんですけれど…。でも、そういった意味でも、ブルーエンカウントらしいっていうものが、メッセージ性も含めて作れていると思います。『こたえ』という曲ができた時に、「これを最後に持ってきたい」という想いはすぐに浮かんだんですよね。そして、『灯せ』という曲ができた時に「これを一曲目にしたい」と思ったから、たぶん必然的に繋がっていたのかもしれないです。今言われて、初めて気が付きました。
ー小説でいうと、始まりと結末が決まっていて、中身を肉付けしていくっていう感覚でしょうか。
そんな感じだったかもしれません。でも、それは意図せずにやっていたので、不思議な…運命的なものがあったのかもしれないですね。

ーまた6月からは、アルバムのツアーも開催されますね。
久々のワンマンツアーがございまして、1年ちょいぶりですね。九州はDRUM Logosで2日間開催します!

ー最後に、熊本の皆さんにメッセージをお願いします。
『VECTOR』という素晴らしいアルバムで、今後、ブルーエンカウントのスタンダードにしていきたいと思えるくらい、基本的なブルエンのすべてを表せたかなと思います。アルバムを手に取っていただいて、いいなと思ってもらえたら、そのままの衝動を色々な人に、聴いたあなた自身が伝えてほしいなというのが、一番の想いかもしれません。どんなキャンペーンやプロモーションよりも、その人の言葉が持つ影響力が一番大きいと思うので。自分だけのものにして頂くことは本当に嬉しいんですけれど、聴いていただいた方の周りの人に、どんどん伝えていってほしいです!
ーそれは友達だったり、家族だったり。
もうどんどん聴かせて、「めっちゃヤバくない?皆でブルエンのライブに行こうよ!」と言ってもらえるくらい、良いアルバムができたと思います。また熊本でライヴをする時にも皆で足を運んでいただけたらなと思います。
(『シティ情報kumamoto』2018年4月25日発売号掲載)

 

<RELEASE>

◉発売中
Major 3rd Album
『VECTOR』
●(株)ソニー・ミュージックレーベルズ/2800円(税抜)

公式HP  http://blueencount.jp/

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