ホントはすごい!コッペパン2『行徳パン』

シンプルな中に光る、旨みと甘み。

@行徳パン

 

昭和5年の創業以来、三世代に渡って店を守り続けている『行徳パン』。こちらでは懐かしさ満点の、その名も「昔ながらのコッペパン」を扱う。

主役級の美味しさを誇るボリューム満点の「昔ながらのコッペパン」(140円)

 

時代とともに変わるパンの変遷を見てきた、二代目社長・行徳さんに話を伺った。

「行徳パンでは50年ほど前から、現在の形のコッペパンを販売しています。昭和25年頃に給食用で出されていた時よりも、今は販売用にサイズを大きくしました。先代がしていた頃から、時代に合わせて形を変えながら販売しています」。行徳パンで販売される、ティッシュ箱ほどの大きさの「昔ながらのコッペパン」は、中に挟む具材の可能性の広がりを感じさせる。これ一つでお腹いっぱいになるほどの重量感だ。

社長の行徳さんは、続けてこう教えてくれた。「ご自宅でさまざまなアレンジを楽しんでいただけるよう、材料の調合も工夫しています。カステラや洋菓子で使う薄力粉とは違う、強力粉の等級の高い小麦粉を使用し、通常の配合よりも多めに加えることで、しっかり噛むほど味が出てくるんです 。一見反比例する “柔らかさ”と”ひきのある噛みごたえ”を両立させています」。シンプルな見た目と味の中にある、緻密に計算された甘みと旨み。能力をひけらかさない、謙虚さやしたたかささえ感じる。

あんマーガリン(写真上150円)はホイップの追加も可能

 

そして社長とともに『行徳パン』を切り盛りする長男・仁さんにも、コッペパンの魅力を教えてもらった。「シンプルだからこそ、素材の味が生きるところがコッペパンの良さだと思います。昔からあるものだけれど、中身を変えるだけで新しいものへ生まれ変わる。汎用性の高さを持っていますね」と話す。あらゆる具材を受け入れる懐の深さは、器となるパン生地がしっかりしているからこそ。ハード系のパンが勢いを増している中「私は私」と言わんばかりに、変わらずそこにあり続けるコッペパンは無類の安心感を与える。「コッペパンを店頭に置いていないと、常連さんから怒られます(笑)」と社長の行徳さん。決して大きく主張することはないけれど、人々にとってあれば嬉しい存在のようだ。コッペパンと自身の人生を重ねつつ、そんな存在になりたいと密かに思った。

 

社長と仁さんが済々黌高校の出身ということもあり、同校にちなんだパンを多数販売。在校生・卒業生だけでなく、地域の人々から長年愛される人気商品だ

 

(シティ情報くまもと2018年10月号本誌掲載)

行徳パン

住所

熊本市中央区新屋敷3丁目1-28

営業時間

7:00〜パンがなくなり次第閉店

電話番号

096-364-0562

定休日

土曜

カード

不可

駐車場

あり

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