12月号 【ビル&ロージー】約一年半ぶりの復活

『シティ情報ふくおか』にて不定期連載中の、夜の酒場放浪記『酒場ワンダーランド』が熊本の酒場を独自の目線でさまよい歩く、酒飲みによる酒飲みのための企画。

『シティ情報くまもと12月号』では創刊号以来、満を持して約一年半ぶりの復活を遂げました。今回の舞台は、サンロード新市街から程近い、古き良き時代の面影を残す路地裏横丁「ダイヤ街」。平成最後のワンダーランドは “ロージー”で決まり!

 

 

皆が思い思いに愉しむ、
ノスタルジックな路地裏酒場

@焼肉 寿重

 

 

まず訪れたのは、「焼肉 カド」と大きく書かれた看板が一際目を惹く『焼肉 寿重』。美味しそうな匂いにつられて入ると、6〜7人が掛けられるカウンター席が並ぶ。

 

 

馬焼きもの、牛焼きもの、豚焼きものといった焼肉や、馬レバ刺しに馬ヒモ刺しなどが揃い、0次会やホルモンをツマミに〆での利用など、皆思い思いに愉しんでいくという。「ここは馬刺しも美味しいよ」と教えてくれた常連さんの言葉通り、馬刺しは程よい弾力のあるプリプリとした食感がたまらない。続けて、焼肉の三種盛り(牛のカルビ・馬焼き・豚バラ)をいただく。受け皿に注がれた醤油ベースのピリ辛ダレにカルビと馬焼きを、そしてネギ塩ダレに豚バラを浸けて、アツアツの状態で口に頬張る至福のとき。人目を気にせず思いっきり口に運んで食べられるのは、カウンター席の醍醐味だろう。

 

 

また、路地裏に面した半屋台の形が作る、ノスタルジックな雰囲気も郷愁を誘う。そしていつの間にか隣では、テーブルとイスを並べた即席のテラス席が設置され、楽しげな宴会が始まっていた。これも路地裏酒場ならではの愉しみ。もう少しで平成が終わってしまうけれど、いつまでもこの光景を大事にしていきたい。そう思わせる、温かくて居心地のいい空気が流れていた。

 

焼肉 寿重

住所|熊本市中央区新市街1-4-8
電話番号|096-323-1010
営業時間|18:30〜翌4:00
休み|日曜・祝日(月曜が祝日の場合は日曜も営業) カード|不可 P|なし

 

 

穏やかなラテンの風に吹かれ、
「きび」の名酒に酔いしれる夜

@きびきび

 

『焼肉 寿重』から徒歩数歩。今年8月にオープンしたばかりの路地裏音楽酒場『きびきび』は、夜になると路地裏横丁「ダイヤ街」に穏やかな明かりを灯す。軽快なラテン系の音楽が流れる店内には、ラムやカシャーサ、黒糖焼酎など、サトウキビを使ったアルコールを中心に珍しい酒類が並ぶ。

 

もともとラム酒(サトウキビが原料)や黒糖焼酎が好きだったという店主の清水健太さん。店名の由来はそこからきているのだとか。そしてなんとも覚えやすいリズミカルな『きびきび』という名前、それもそのはず『コロリダス』やラテン系チンドン屋風パフォーマンスバンド『Love Samba Dees』のメンバーとして活躍している清水さんが店主だからこそのネーミング。そんな清水さんの周りには音楽愛溢れる人たちをはじめ、たくさんの人が夜な夜な集まり、この日も『Love Samba Dees』のメンバーが集まっていた。

 

 

店に一人で訪れてもそこには仲間がいて、たとえ隣が知らない人でも、お酒の席ではラフに会話を楽しむ。悲しいことがあってもきっと、『きびきび』なら朗らかなラテンの風で吹き飛ばしてくれるはず。快い音楽としっとりとした落ち着いた照明が、そんな期待と安心感をさらにもたらすのかもしれない。誰にも教えたくないけれど、この時間を誰かと共有したいという矛盾さえも心地がいい。「次はマテハイを飲もう」そう決意して店を後にした。

 

きびきび

住所|熊本市中央区新市街1-4-5
電話番号|096-288-4292
営業時間|20:00〜翌2:00
休み|不定  カード|不可 P|なし
https://www.facebook.com/bar.kibikibi/

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